山本ゆうごブログ

山本ゆうごの仕事メモ

ふるさと納税の返礼品を地域通貨にしたらどこまで節税の範囲で散財できるのか

渋谷区のふるさと納税の返礼品にハチペイがある。ハチペイは渋谷区の地域通貨で、QRコード決済として使える。渋谷区の店舗ではよく見かける。ミニマリストにとっては一番うれしい返礼品かもしれない。

じゃぁふるさと納税の上限いっぱいまでハチペイに変換してしまえば、節税の範囲で渋谷区で散財できるのではないかという検証をしてみた。

ハチペイが使える店舗の全てでふるさと納税経由のパチペイが使えるわけではなかった

例えば新宿高島屋は新宿と言いながらも住所は渋谷区なのでハチペイが使える。しかしながらふるさと納税経由の地域通貨は物販には使えない。したがって、高島屋でルイヴィトンのバッグをハチペイで買ってそれを換金化ということはできない。

じゃぁいったいハチペイ加盟店のうちどこがふるさと納税経由のパチペイが使えるのさ!となると、PDFで公開されているのでそれをみてみる。

https://www.hachi-pay.tokyo/handout/pdf/furusato_list.pdf

PDFをエクセルに変換してみよう

PDFだと項目別に集計しづらい。PDFをエクセルに変換してみよう。

手動でPDFをエクセルに変換する時には「PDF to Excel」でググると一番上にでてくるサイトを私は使ってる。

www.ilovepdf.com

Solid Documentsという有償ライブラリを使って変換している。私の知る範囲では一番賢い。

PDFをExcelに変換するとこんな感じ

シートが以下の3つに分かれてる。(これはPDF to Excelがいい感じにシートを分けてくれた)

  • 飲食店
  • 宿泊施設
  • 美容室・ネイルサロン

宿泊施設は3つくらいしかない。圧倒的に多いのは飲食店(1233件)。美容室は362件。表参道の美容室がそこそこ含まれてる。

エクセルに変換したらこっちのもの

エクセルシートに変換したことで分析可能になる。例えば業種の欄でグループ化して多い順に並べるとこんな感じ。

飲食店もチェーン店は使えないようになってる。あくまでふるさと納税の思想として渋谷区の企業を応援する思想からするとごもっとも。

気になるカテゴリをドリルダウンしてみる。

キャバレーもふるさと納税で使えるの?と思ったけど、小さなスナックが多いようだ。

ファーストフードも大規模チェーンではない。

業種でくくると「贅沢度」が絞れない。店舗名には施設名が含まれることが多い。店舗名に「セルリアン」が含まれる条件でフィルタするとどうだろう。ホテルの中に入ってる飲食店ならそれなりのレベルのはずだ。

ちょうどいいラインナップが出てきた。コーヒーが1,580円する坐忘も含まれてる。「節税の範囲で散財」という元のテーマではちょうどいい。自分ではなかなかこの価格帯には手を出せない。スタバがいっぱいでオロオロするくらいなら節税の範囲で高級喫茶というのはありだろう。

この調査を始める前に「あるかなぁ」と思っていたマッサージ店は意外になかった。無制限に節税できてしまうからだろうか。

ということで元のお題にある「地域通貨で散財できるか」ということに関しては、飲食店と宿泊と美容室に絞られるため、単価・購買数ともにむやみに散財するのは難しそう。

PDFで公開するなんて野蛮?

ふるさと納税経由かどうかは無関係にハチペイが使える店の検索フォームは実は存在する。

www.hachi-pay.tokyo

ただし、この検索フォームだと「住所に道玄坂が含まれる店舗一覧」みたいな検索方法は使えない。PDF形式で公開されてるのは一見ださいけど、テキスト部分一致で探せるPDFはそれなりに便利だし、今どきのPDF解析ツールは賢くなってきているので一気にエクセルに変換するのもプログラミングスキルなしにできるようになってきた。エクセルに変換しちゃえば一般的なPCスキルをもった人が自由に加工可能なデータになる。

そもそもルールが流動的なふるさと納税周辺業務ロジックをITシステムに組み込むのってシステムメンテが大変。自治体の従業員が手元で管理してくれてるエクセルファイルをPDFとして公開することで速報性という価値があがるならそれも良い。