山本ゆうごブログ

山本ゆうごの仕事メモ

プログラミングスクールについて

プログラミングスクールの理想と現実。あとフィヨルドブートキャンプについて - 猫Rails の感想を後追いで。

プログラミングスクールを出ただけでは、仕事ができないというのはその通り。

たくさんのプログラミングスクール卒業生をみてきたのでその問題をまとめます。

タッチタイピングができない

「数週間であなたもITエンジニア」という謳い文句はいいのだが、タッチタイピングができない人にいきなりプログラミングをやらせるのは大問題。そしてタッチタイピングができない人は増えている。スマホだけでインターネットができちゃう時代。PC自体に馴染みがない人が増えている。

Googleのキーワード補完の機能が使えない

タッチタイピングができないことの延長だけど、Googleのキーワード補完が使えない(画面を見てないから)。そうなるとせっかくの集合知が使えない。ほとんどのITエンジニアはGoogleの検索が使いこなせることが前提で仕事が進む。「ググれ」と先輩は言うけど、ググれない人がいる。それは現場では大きなギャップとなる。

常に技術はアップデートされる。ITエンジニアという職種はどんな新しい技術でもググりながらキャッチアップしながら仕事を進める人のことであって、昔習った技術をずーっと使ってる人ってのは少数派。(メーンフレームとかはググっても情報がないのでこの指摘は当たらないけど)。

ファイルを作ったことがない

Cloud9などのSaas型IDEを使ってすすめるプログラミングスクールは多い。ブラウザだけで開発が進めれるというのは、とてもかっこいい。ただし、実際に仕事の現場になると、「ファイルを作る」ということが大事。「FizzBuzzのソースをメールに添付してください」ってお題になると、「Cloud9からファイルを取り出す方法がわからないです」「ダウンロードしたんですが、どこにファイルがあるかわからないです」という結果になる。

エラーメッセージの英語が読めない

エラーメッセージが出た時点でゲームオーバーと考える初心者は多い。「プログラミングスクールならメンターに聞けるので良かったです!」という卒業生の声も聞かれるが、どちらかというと「エラーメッセージを読めなかった時点でゲームオーバー」である。大した英語ではないので読めないとキツイ。というかエラーメッセージはプログラミング支援機能なので、支援機能に支援してもらえないと救ってもらえない。

FizzBuzzレベルのプログラミングができない

これは実際に採用試験をしているのだが、プログラミングスクールを出ただけだと、FizzBuzzがかけない人が大半。RailsでScaffoldを使ってアプリを作る際には、繰り返しも分岐もなしにある程度のものが作れてしまう。FizzBuzz自体に価値はないが、繰り返しと分岐はプログラミングの基本。FizzBuzzがかけないけどRailsは使える人が居るというのはRailsの素晴らしさを表しているとも言えるが、『プログラマーでなくてもRailsオペレーターにはなれる』と言ってるに過ぎない。

リファレンスが読めない

Webの技術の大半はほとんどがWeb上にリファレンスが公開されている。「親切なメンター」にいちいち聞いていると、リファレンスを読むスキルが身につかないまま、プログラミングスクールを卒業してしまう。これも、一部のプログラミングスクールが大量に出してる技術ブログのSEOが強すぎて、昔ほどリファレンスの検索順位が高く無いというのも一因ではある。これは今ITエンジニアの向かい風になってる。