山本ゆうごブログ

山本ゆうごの仕事メモ

MarkdownはTeXくらいのポジションに落ち着くんじゃないか

エンジニア向けのドキュメンテーションツールはやらたとMarkDown対応される。

Markdown対応されるが不完全。

Markdown推しの記事をみると、Wordなんてやってられないという話も多い。

WordなんてやってられないというフレーズをみるとTeXを思い出す。

TeXも「プレーンテキストのみで構成されるオープンなドキュメンテーション規格」である。

私もTeXで出版がプレーンテキストのみでできると聞いてお勉強をしてTeX(正式にはLaTeX)のテンプレートも覚えて、データベースからTeX→PS→PDFと変換するシステムを構築した。きっとTeXが来ると信じて。当然その時代は来なかった。そうこうしているうちにTeXの独断場だと思っていた、論文でさえもWordで済ませる人が増えてきた。

「Wordは体裁のコントロールが難しい」という不満はわかるがじゃぁ「TeXのテンプレートマクロはWordの体裁調整よりも簡単」とはいえない。

20年前と同じことが今もう一度、Markdownで繰り返されてる。構造と体裁の分離はいい。その体裁をユーザーはコントロールできるんですか?という問に誰も答えちゃいない。

もう一つMarkdownがさほど普及しないのではないかと思う理由がある。シンプルにWordに比べてタイプ数が増えるのだ。大半の文書は、見出し、箇条書き、表の組み合わせ。そして日本語を入力する限り、Markdownは日本語変換のONOFFが発生する。Markdownで表を書くのはなかなりしんどい。Wordで表を書くときには結局はマウスが必要だけど、Markdownで表を書くのに比べて圧倒的に操作数が少ない。さらにちょとずつプレビューしないとまともな表が作られているかどうかが不安。

私はエンジニアであることもあってMarkdownを書く側の人間だが、非エンジニアがWordベースで議事録をまとめてるのを見るとその高速なアウトライン作成に驚く。見出し箇条書き表を高速に作り入れ替え階層構造を作り直す。羨ましいことにちょっとしたスクショも貼り付ける。さらに文書をレビューする際には、文書外にコメントを付けてということがgitとか使わなくてもできちゃう。「アプリ1個に収まってる」という価値がある以上は、複数のオープンソースプロダクトを組み合わせることで高度なこともできますという理屈はなかなか通じない。